スパイスのクォリティについて
当店のスパイスの多くは、インド人輸入業者から直接仕入れたものです。さらにそれのすべての中身を、こちらで調製しています。
ここでいう調製とは、粉砕するとかブレンドすることだけではなく、それ以前にスパイスの中に異物が入っていないかを調べる作業のことです。
そんなの売る側がするものだろ？と思われるでしょうけど、それはジャパンクォリティでの話。インド人に限らず、今やいろんな国の人間が直輸入スパイスを日本で売りまくっていますが、その中には異物が混入している可能性があります。異物とは、埃、雑草、プラスティックや時に金属製、アクセサリーなどの破片、布の切れ端、虫の死骸などなど。また、病害虫駆除の処理もしていないことが殆どです。これは説明に時間がかかります。一言でいうと、ものによってはカビ類を持っていることが多い。さらにすでに虫の卵を含んでいるものもあり、ある温度・湿度になるとすぐに孵化します。こういった品質のものが多く出回り、今や日本人業者やスパイスを売る飲食店、なんだったら出版関係の制作会社や雑貨商などまったく無関係なところからスパイスやカレーのスパイスセットなどが販売されるようになりました。
僕はこういったスパイスの実態を1990年代初頭に知り、当然、このことを指摘し、対策として今まで何度も調製作業を提言してきました。が、その対応は流動的、まちまちでとても信頼できるレベルにない。というわけでいつごろからか、自分でやるようになったのです。
この実態を知っているのは本当に限られた人だけです。今はスパイスの達人を主張する料理研究家や飲食業者が数えきれないほどいますが、おそらくそのことはわかってないように思います。
僕は今までライターとして、またある時はこの業界のアンテナ役として、スパイスの実態に関する情報や正しいスパイスの管理方法を伝えてきたつもりですが、これもまた媒体側の都合で一部を制御されてしまって、異物混入や、スパイスの質とはどういうものか、という話は伝えきれずに来ました。
そうこうしているうちに時代はどんどん進化し、まだ都心部だけでの話かもしれませんが、誰もがいかにも本格本場と思えてしまう直輸入スパイスを購入することができるようになりました。これらは従来の日本のメーカーが売っていたものとは比較にならないほど安価なのが特徴です。そのうえ、通常のスーパーでは置いてなさそうな現地を思わせるものがあれこれと揃う。実際にはそれがどの国の物かわかっていないことが多いのに。この安さといかにも現地的な品の多さによって引っ張られているのだと思います。
僕の周りには、まだ日本では希少だった時代から直輸入スパイス、あるいはインド系スパイスを卸してきた業者が大勢います。彼らとは公私共に今でも付き合っているし、とても好きな友達ばかり。
でも、正直に言います。
一度に買う量が、一種類につき20ｇとか30ｇ程度（大さじ2～4）でいいのなら日本メーカーのものがまずもって安心です。香りが違う、という人が増えていますが、本物の香りをご存知ですか？それは単純に量が多いことによって、また大きなビニール袋に入っていることから嗅ぎ取りやすいだけなのでは？同一種でも品種によって、国によって、季節によって全く違ってくるものも多くあります。
日本メーカーの品は殆どがガラス製の小瓶、金属製の容器に完全密閉されています。劣化を防ぐため、使いやすくするためにわざわざ気を利かせてあの形状のにしているのだと思います。だから香りを感じ取りにくい。さらに日本メーカーのものは本場的じゃない、なんて何の根拠もないイメージをもたれてしまい、せっかく気を利かせまくって今まで何十年も努力してきたのに今じゃぼろくそ言われてしまう。
結論から言うと日本メーカーのスパイスは、100％とは言えずともまずもってカビ類や病害虫のリスクはないと言っていいと思います。さらに、一国からすべてを仕入れるのではなく、例えばトウガラシ類なら、3か国、5か国から仕入れ、ちゃんと辛味も計測したうえで配合を施し、供給の安定化と均質化をはかっています。最近では国産スパイスに力を入れるメーカーも出てきています。これは文字通りジャパンクォリティの産出。胸を張って海外に売り出せますね。
さて、話がそれましたが当店のスパイスのクォリティについて。先述の商社から仕入れたものに加え、一部は日本の商社、メーカーから。そして最近では僕が生産・加工しているものも増えてきました。僕は3年前に農家の諸先輩のもとファーマ―としての修行を始めました。何か所かに圃場が分かれているのですが、そのうちの一つをハーブ専門圃場としています。もちろん農薬や化成肥料は使っていません。
あぁ珍しく真面目なお話をしてしまいました。緊張しますね。さて、今から芋掘りにいってきま～す！
ここでいう調製とは、粉砕するとかブレンドすることだけではなく、それ以前にスパイスの中に異物が入っていないかを調べる作業のことです。
そんなの売る側がするものだろ？と思われるでしょうけど、それはジャパンクォリティでの話。インド人に限らず、今やいろんな国の人間が直輸入スパイスを日本で売りまくっていますが、その中には異物が混入している可能性があります。異物とは、埃、雑草、プラスティックや時に金属製、アクセサリーなどの破片、布の切れ端、虫の死骸などなど。また、病害虫駆除の処理もしていないことが殆どです。これは説明に時間がかかります。一言でいうと、ものによってはカビ類を持っていることが多い。さらにすでに虫の卵を含んでいるものもあり、ある温度・湿度になるとすぐに孵化します。こういった品質のものが多く出回り、今や日本人業者やスパイスを売る飲食店、なんだったら出版関係の制作会社や雑貨商などまったく無関係なところからスパイスやカレーのスパイスセットなどが販売されるようになりました。
僕はこういったスパイスの実態を1990年代初頭に知り、当然、このことを指摘し、対策として今まで何度も調製作業を提言してきました。が、その対応は流動的、まちまちでとても信頼できるレベルにない。というわけでいつごろからか、自分でやるようになったのです。
この実態を知っているのは本当に限られた人だけです。今はスパイスの達人を主張する料理研究家や飲食業者が数えきれないほどいますが、おそらくそのことはわかってないように思います。
僕は今までライターとして、またある時はこの業界のアンテナ役として、スパイスの実態に関する情報や正しいスパイスの管理方法を伝えてきたつもりですが、これもまた媒体側の都合で一部を制御されてしまって、異物混入や、スパイスの質とはどういうものか、という話は伝えきれずに来ました。
そうこうしているうちに時代はどんどん進化し、まだ都心部だけでの話かもしれませんが、誰もがいかにも本格本場と思えてしまう直輸入スパイスを購入することができるようになりました。これらは従来の日本のメーカーが売っていたものとは比較にならないほど安価なのが特徴です。そのうえ、通常のスーパーでは置いてなさそうな現地を思わせるものがあれこれと揃う。実際にはそれがどの国の物かわかっていないことが多いのに。この安さといかにも現地的な品の多さによって引っ張られているのだと思います。
僕の周りには、まだ日本では希少だった時代から直輸入スパイス、あるいはインド系スパイスを卸してきた業者が大勢います。彼らとは公私共に今でも付き合っているし、とても好きな友達ばかり。
でも、正直に言います。
一度に買う量が、一種類につき20ｇとか30ｇ程度（大さじ2～4）でいいのなら日本メーカーのものがまずもって安心です。香りが違う、という人が増えていますが、本物の香りをご存知ですか？それは単純に量が多いことによって、また大きなビニール袋に入っていることから嗅ぎ取りやすいだけなのでは？同一種でも品種によって、国によって、季節によって全く違ってくるものも多くあります。
日本メーカーの品は殆どがガラス製の小瓶、金属製の容器に完全密閉されています。劣化を防ぐため、使いやすくするためにわざわざ気を利かせてあの形状のにしているのだと思います。だから香りを感じ取りにくい。さらに日本メーカーのものは本場的じゃない、なんて何の根拠もないイメージをもたれてしまい、せっかく気を利かせまくって今まで何十年も努力してきたのに今じゃぼろくそ言われてしまう。
結論から言うと日本メーカーのスパイスは、100％とは言えずともまずもってカビ類や病害虫のリスクはないと言っていいと思います。さらに、一国からすべてを仕入れるのではなく、例えばトウガラシ類なら、3か国、5か国から仕入れ、ちゃんと辛味も計測したうえで配合を施し、供給の安定化と均質化をはかっています。最近では国産スパイスに力を入れるメーカーも出てきています。これは文字通りジャパンクォリティの産出。胸を張って海外に売り出せますね。
さて、話がそれましたが当店のスパイスのクォリティについて。先述の商社から仕入れたものに加え、一部は日本の商社、メーカーから。そして最近では僕が生産・加工しているものも増えてきました。僕は3年前に農家の諸先輩のもとファーマ―としての修行を始めました。何か所かに圃場が分かれているのですが、そのうちの一つをハーブ専門圃場としています。もちろん農薬や化成肥料は使っていません。
あぁ珍しく真面目なお話をしてしまいました。緊張しますね。さて、今から芋掘りにいってきま～す！